学生時代は法律を学び、法律事務所でのアルバイトも経験しました。法律の知識を活かした仕事をしたいと思っていましたが、最終的に選んだのは、企業の法務としての道。問題が起こってから対処するよりも、リスクを事前に回避するための予防法務で法律の知識を役立てたいと思ったためです。三洋貿易を選んだ理由は、国内外のさまざま顧客とのやりとりがあるため、幅広い経験ができると思ったから。また、同規模の企業と比べても法務部門に有資格者の数が多いことも魅力に感じました。グローバルに事業を展開する商社で、色々なバックグラウンドや豊富な知見を持った方がいれば、ゆくゆくは自分のスキルアップにもつながるだろうと考えたのです。入社してからはリクマネジメント部に配属され、担当する事業部や国内外を含めたグループ会社の契約書レビュー、法務相談対応、与信審査を行うほか、社内研修やM&Aにも携わっています。

事業部のプロジェクトの中で各種契約書のレビューを行っていますが、契約を結ぶことで双方にどのような権利や義務が生じるのか、今後リスクとなる項目がないか、ときには何十ページにもおよぶ契約書を読み込んでチェックしていきます。契約書のレビューから交渉成立までには、短くても1ヶ月ほどの期間を要しますが、過去には1年以上かかった案件もありました。それはとある海外サプライヤーとの取引。契約書に足りない要素や、今後リスクになりそうな項目もあり、修正案を何度も練り直しながら、お互いの妥協点を探りながら進めていきました。早く交渉を前に進めたいという事業部の方の熱意を感じる一方で、リスク回避を図っていただきたい旨をお伝えするのは心苦しいところもありましたが、トラブルを避け、会社の利益を守っていくためにも必要なこと。丁寧に説明することで理解をいただき、最終的には、双方にとって納得のいく内容で契約締結できたと感謝の言葉をいただけました。

年齢に関わらず、若いうちから様々な仕事を経験させてもらえるのは当社の魅力の一つです。法務を含めた管理部門の若手中堅社員にグループ会社の監査役を任せるという方針があり、私自身もグループ会社の監査役を務めています。代表者へのヒアリングを通して、会社の状況を把握し、健全な経営を実現することがミッション。若手ながら経営の視点から1つの会社を俯瞰できるのは貴重な経験です。長期的な視点で企業の経営を考えるのは難しいと感じる一方で、自分の成長につながっている実感があります。また、昨今の時代背景もあり、コンプライアンスやサステナビリティなど、さまざまな役割が会社に求められており、これまでにはなかったような相談事も増えています。法律面で企業の経営をサポートできないか。ただ守るだけでなく、戦略的な法務として、グループ全体をさらなる成長へと導いていきたい。三洋貿易には、さまざまなスキルを持った先輩たちもいますし、社員一人ひとりの意志を後押ししてくれるから、挑戦はノーリスクです。