

工場の
稼働を支える。
大学院まで進学し、半導体に関する研究をしていました。研究室の友人の多くがメーカーに就職していくなか、より多くの人と関わる仕事がしたいと考えて商社に興味を持ち、理系出身者が数多く活躍している三洋貿易に入社を決めました。所属しているグリーンテクノロジー事業部では、畜産業界やエネルギー業界に向けた商材・サービスの提供を行っています。私が担当しているお客様は国内の飼料会社。粉末状の原料を家畜飼料用の粒に加工する『ペレットミル』と呼ばれる大型機械などの納入・保守を通じて、約30ヶ所の飼料工場をサポートしています。一つひとつのプロジェクトの規模が大きく、お客様と関わる期間も長いことがグリーンテクノロジー事業部の特徴です。新規導入であれば、構想から納入・稼働まで数年がかりになることも珍しくありません。
工場の製造ラインは多くの機械や設備が複雑に関わり合って成り立っています。ですから、たとえばペレットミル1台を新たに導入する際でも、前後の工程や製造ライン全体への影響を注意深く検討する必要があります。また当然ながら、工場ごとにニーズも課題も異なります。そもそも何を実現したくて機械を導入するのか。どれぐらいの生産能力が求められるか。消耗部品の交換は何ヶ月ごとに必要か。維持費はいくらかかるのか...。私たちにとっては一台の機械でも、お客様にとっては工場全体の稼働に関わること。もし何かトラブルが起きて製造ラインを動かせない事態が起きれば、事業そのものにも影響してしまいます。大きな責任があるからこそ、お客様ともサプライヤーとも慎重に、細やかにコミュニケーションを行うことを大事にしています。
ニーズの
根幹をつかむ。
取引期間は、
数十年。
受注から納品まで少なくとも半年。また、新設備導入工事も1ヶ月以上かかることがあります。長い期間をかけて機械を無事に納入しても、私たちの役割は終わりではありません。むしろ、そこがスタートラインと言ってもいいかもしれません。一度納入された機械は、その後、数十年にわたって工場で稼働します。点検や部品交換といったメンテナンスも私たちが担当させていただくため、機械が稼働している間はずっと、お客様との関係性が続いていくのです。納入後も定期的に顔を合わせていく中で「おかげさまで良い飼料が作れていますよ」といった嬉しい言葉をいただけることもあり、大きなモチベーションとなっています。ゼロから生みだした信頼を、時間をかけて育てていく。そのプロセスをこれからも楽しんでいけたらと思います。
グリーンテクノロジー事業部
大澤 幸希KOKI OSAWA