現場でしか
見えないものがある。
私が扱っているのは、主に畜産関係の商材。農業先進国のヨーロッパやアメリカから商材を仕入れ、販売代理店を通じて全国の農家にお届けしています。メインは、牛や豚のエサに配合する飼料添加物や生菌剤。専門性の高い商材が多く、畜産に関する深い知識が必要です。大学では農業生産を専攻していましたが、その知識が直接活きる場面も多々ありますね。
入社以来ずっと大切にしているのは、農家の方とできるだけ顔を合わせて仕事をすること。直接の取引先は各地の販売代理店なので、農家の方と会わなくても、ビジネス自体は成立します。しかし、実際に現場に足を運び、農家の方と話をすることでしか見えてこないものがあると思うのです。月の半分ほどは各地に出張して、販売代理店の方と一緒に農家を訪問。今なにが必要とされているのか、どんな課題があるのか。自分の目で、耳で、確かめるようにしています。
ある時期、ニワトリに付着するダニに困っている農家が急激に増えたことがありました。場合によっては、卵を出荷できなくなることもある深刻な害虫被害です。事業部の先輩たちも出会ったことのない、前例のない事態。それでも、農家の方の悩みになんとか応えたい一心で、それまで取扱実績のなかったダニ対策の商材を紹介して回りました。大学の研究室で有効性を検証してもらうために、研究開発費を出してもらえないか会社に掛け合ったりもしましたね。当時は入社1年目だったにも関わらず、自分がこれ、と決めたことに対して、会社はかなり自由にやらせてくれました。入社早々から自分の頭で考えて、必死で動いたことは、貴重な財産になりました。
自分にしか
出せない答えを探す。
バンコクで1年間、
そして日本へ。
入社3年目、2018年の9月からは、会社の海外研修制度を利用して、タイのバンコク拠点に1年間赴任。バンコクでは畜産からは一旦離れて、日本の化粧品メーカーが商品を製造するOEM先となる工場の新規開拓に取り組んでいました。生産コストの試算、工場との価格交渉、税関手続など、初めての業務ばかりで苦労しましたが、ゼロからビジネスを立ち上げるプロセスに参加したことは、大きな成長につながったと感じています。
帰国してからは、結婚を機にエリア総合職に転換。勤務地は東京から大阪に異動し、関西近辺のお客様を担当するようになりました。業務は東京勤務の頃と変わらず、畜産関連。バンコクでの経験も活かしながら、これからも現場に立ち、畜産農家が抱える課題と向き合いつづけていきます。
ライフサイエンス事業部
マテリアルソリューション部
国行 麻友MAYU KUNIYUKI